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2024/10/24

制御盤の設計・製造における発熱対策の勘所

制御盤の設計・製造において、発熱対策は非常に重要です。特に、制御盤内部の電子部品や機器は、動作中に熱を発生させるため、温度管理を適切に行わなければ性能低下や故障のリスクが非常に高まります。そこで、当記事では制御盤の設計・製造における発熱対策の勘所をご紹介します。

制御盤の設計・製造における発熱対策の勘所

発熱対策を講じることで、制御盤の信頼性向上と長寿命化を実現することができます。特に、工場や設備の稼働環境によっては、周囲温度も高くなるため、適切な発熱対策を施すことは必須ともいえます。以下では、具体的な発熱対策のポイントを3つ紹介します。

ポイント① 発熱部品を上に配置する

熱は上昇する性質があるため、発熱量の多い部品(電源類など)は制御盤の上部に配置することが効果的です。これにより、熱が自然に上へと放散され、他の部品への影響を最小限に抑えることができます。特に制御盤の下部に熱に弱い部品や温度に敏感な機器を配置することで、これらの機器が高温にさらされるリスクを減らすことができます。ただし、全ての発熱部品を上部へ配置すればいいというわけではなく、当然重量バランスを考慮する必要があります。

また、熱が上昇することを前提に、通気口や排熱口を上部に設けることも有効です。自然換気を最大限に活用することも、発熱対策のポイントとなります。

ポイント② 遮熱板を挿入する

発熱しやすい部品と、熱に弱い部品の間に遮熱板を挟むことで、効率的に熱を遮断できます。遮熱板は、熱の直接的な伝導を防ぐ役割を果たし、温度差がある部品間の熱干渉を最小限に抑えます。特に、発熱量が大きいトランスなどの近くに熱に敏感なセンサーやリレー、が配置されている場合には、遮熱板を用いることで各部品の保護が可能です。

遮熱板は、アルミニウムやステンレスなどの耐熱性に優れた素材が一般的に使用されます。設計時には、発熱源との距離や遮熱板の厚みも考慮に入れ、最適な配置を検討しましょう。ちなみに、遮熱板は発熱対策のみならず、ノイズ対策も兼ねて設置するケースもあります。

ポイント③ 強制空冷を行う

自然空冷だけでは十分な冷却が難しい場合、強制空冷を行うことが必要です。強制空冷では、ファンを用いて、制御盤内の熱を外部へ排出します。この方法は、どうしても制御盤のサイズに影響するため、特に高温環境や発熱量が大きい部品が多数使用されている場合に用いられます。

ファンの設置場所としては、通気効率を高める配置が最適です。ファンの選定時には、風量や風速、さらに制御盤の設置環境(周囲温度や湿度)も考慮する必要があります。

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制御盤設計においては、用途や使用環境の確認、ディレーティングの実施、熱対策、ノイズ対策など、さまざまな要素を考慮する必要があります。これらのポイントを押さえた設計を行うことで、信頼性の高い制御盤を実現し、長期間にわたって安定した運用を可能にします。

高品質な制御盤を設計するためには、細部にまで配慮した設計が欠かせません。各ポイントをしっかりと検討することが、信頼性の高い制御盤づくりにつながります。

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